積極推奨銘柄 プント5ドア
反対に、ELX スピードギアは素晴らしい。HGT アバルトと違ってこれだったらボロは一切出てないし、マーチ級サイズの実用車をほしいと思ってる人にはイタ車好きウンヌンはまったく関係なしに全力でオススメしたい。
これは常々書いてることだけど、プントのELX ならポロよりもクルマは断然イイ。あるいは、こないだ較べてみたけど新型ヴィータよりもヨカッタ。もっといえば、人気沸騰中の206
も敵じゃない。ヴィッツ? 少なくとも日本仕様じゃオハナシなりまへんわ(欧州仕様乗ったことないけど)。さらに王者ルーテシアと較べても、とことんまでタフなアシでは必ずしもない(でも実際は全然ノープロブレム)という以外はほとんど負けてない。逆に後席空間はプントのコールド勝ちだし。というかプント、居住空間は文句なし同クラスのナンバーワンですよ。
ELX スピードギアの唯一の弱点は、むしろ販売/サービスのネットワークじゃないかっていう(笑)。あとは下取りとか。それをいっちゃあオシメエか。
いわゆるインプレ的なことでいうと、ELX に悪いところはございません。エンジンはトルクあるし静かだし振動キレイだし回して気持ちイイしで同クラス中の世界一。排気量でいうと、1.0
なみのいいカルさと1.5 なみの余裕を1.24で実現している。さすがエンジン大国。電子制御スロットルのチューニングもまさに名人級。さすが運転好き大国。
無段変速オートマ=CVT のデキも同種のモノのなかではイチバン。たとえばエコノミーモードとそうでないときとか、あるいはDに入れてるときとL(最高速度からでも使えるエンブレ多用モード)にいれてるときとか、さらには±のいわゆるティップシフトにしてるときとで、いずれもエンジンの使い方を細かく使い分けている。そのへんも、ワカッテル。以前のCVT
モノと違ってこんどのはクラッチがトルコンで、そのチューニングもまた素晴らしい。イヤなスリップ感とか、なし。だからMTじゃなくても運転が楽しい。「ヘンな日本仕様入れやがって」とか全然思わせない(これすごく大事)
。
ドラポジもまた、近頃のクルマには珍しく実用車のお手本のような感じでキマる。だから取り回しバツグン。シートはたっぷりしていて、掛け心地も絶品(ナンとルーテシアよりもヨカッタぐらいだ)。旧型とは違って、後ろのシートもこんどはタップリで快適。同じく、キツい突き上げも過去の話(そのへんはアバルトも同じか)
。
オマケにというか、ELX スピードギアは峠いってもHGT アバルトよりコワくない。よく曲がる。姿勢はよく動く系だけど、でもトバしてないときとトバしてるときとでクルマの動きのキャラクターが変わらない。一貫してる。だからコワくないともいえる。
インプレ的にいって唯一悪いとこ。それは日本仕様のポンづけオーディオ。これは使えません。たとえば前乗った人がラジオつけっぱなしだったとすると、私はそれをオフにするだけで大苦労してしまう。というかそれは実際あったことだけど、走ってるときにそういうのはマジで危ない。どうやってオフにしたか覚えてないくらいトリッキーなデザインだった。百歩譲って、音がよくないのはいい(笑)。ヘッドユニットだけのせいでもないだろうし。でも使いかたワカランのはねえ。はよーナンとかしてちょー。これは日本仕様FIATや同じくアルファに共通する問題ですよ。
販売/サービス網の弱体ぶりやサイアクのポンづけオーディオよりもっとつらいとこ。それはひょっとして、プントELX がきわめて真っ当なクルマであること、かもしれない。あるいは、おバカなところが全然ないとこ。
だって、考えてみたら日本のイタ車ってヘンなヤツしか売れてない。あるいはキレてるヤツしか。絶対的な登録台数はともかく、たとえばフェラーリの人気っぷりなんて見てくださいよ。モデナなんか1年待ちだってんだから。そうかと思うとブラビッシモ(これまたちゃーんとしたクルマ)あたりは本国でのマイチェンも待たずにカタログ落ち。どーなんってんのホントにもー。
これ読んでる皆さんも、156 のドアの窓枠にカーボン調カッティングシート(どうやら売れスジ)とか貼ってる場合じゃないですよ。そんなおカネがあったら、頭金にしてプントELX
を買いましょう。安いです。お値段たったの157 円。いや157 万円。考えようによっちゃあ軽自動車並みですよ。 |