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第17回 なんかすーげえよくなった感じ Alfa Romeo 156 JTS


【森 慶太】
1966年静岡県生まれ。
筑波大卒。
自動車雑誌編集部を経て96年からフリーランスに。
著書に、「乗れるクルマ、乗ってはいけないクルマ」(三笠書房) 「『中古車選び』これだけは知っておけ!」(三笠書房) 「買って得するクルマ損するクルマ―新車購入全371台徹底ガイド」 (講談社)他多数。最近、子供も生まれ、家も建て、ますます精力的に世界中を飛び回っている。


 22歳で免許を取り、自動車雑誌『NAVI』に入社したときにはバリバリの若葉マーク。
廃車寸前の86レビンで夜毎筑波パープルラインに通い、みるみる運転の腕前を上げていった若き日の森慶太は、それから10余年、今や気鋭の自動車ジャーナリスト。
明快な論点、みずみずしい視点、の森慶太が駆る。イタリア車ははたしてどうなのか。


156は左ハンドルで乗れ

  最新フェイズの156に乗りました、っていう話です。わざわざこんなコラム読んでるようなキミたちはクルマ雑誌とかでもう情報キャッチなさってるでしょうけど。

 ツインスパーク、じゃなかったJTSをJR品川駅近く(品川区港南、だったっけ?)にあるフィアットオートジャパンのガレージから乗り出して、まず一発目に思ったのは「乗り心地がいいなあ」。あーいや、「静かになったなあ」か。あるいは、「やっぱ左ハンMTはいいなぁ」だったかな。いずれにせよ、なんかすーげえクルマがよくなった感じがしたものじゃった。かっこよくいうと、リファインメントの水準が確実に上がった感じ。もちろん、嬉しくないわけがない。

 だってワタシ、旧海岸通りを抜けて田町駅の手前で線路を越えて三田のあたりですでに色のこと考えてましたら。外装色、どれにしようかなって。実際はたぶん買わないんだけど、でも買いたいクルマのときはそうなる。 GTA導入にあたって車体構造が強化されたらしくて、それが確実に効いてる感じ。ボディのガッチリ度があがるといろんなところに効くから。走りといい乗り心地といい騒音振動関係といい。あとで箱根を走ったときも、「なんだこれ、ビーエムみたいじゃんよ」と思った記憶がある。

 GTAの場合はともかく、アシもタイヤもエンジンも車体に対してはるかにローストレスのJTSだから余裕ありまくりなんでしょう。もちろんそれはいいことなんだけど、考えようによっては可愛げが薄れたってことになるかもしれない。心持ちはかなげなボディ剛性感とキョーレツな走りがいっしょになってるところこそが156らしくてよかったっていう観点からすると。実際、JTSの左のMTはいわゆるスポルティーバ系のアシなんだろうけど走りのヤバさは前より希薄になっていた。要するにマトモになったってことか。

 そういえば、156が最初に出てすぐ乗ったときも今回と同じような印象をもった。シャコタンばりばりボディぺらぺらの155後期型スポルティーバの感じを思い浮かべて乗ったら全然違うクルマだったんで。

 あと、やっぱ左ハンドルはいい。従来からあったセレスピードに加えてこんどは通常型MTも入ってきたのがメデタイってこともあるけど、とにかくブレーキペダルの踏み心地がいいから。

 147に乗った経験からしていまのは多少はよくなってるかもしれないけれど、少なくともマイチェン前の156右ハンドルのブレーキはその点よくなかった。踏みはじめがエアかんじゃったみたいにフニャーッとしてて、でコワいんでさらにギューッと踏むと二次曲線的に制動力が立ち上がってきて、最後のほうでは慌てて戻す、みたいな。要するに、減速のコントロールがやりにくかった(アルファでそれは、けっこうイヤでしょう)。それが、左ハンドルではモーマンタイ。無問題。


リーンバーンにAlfa、意地のスパイス

  それと、たぶん専用品じゃないかと思うんだけどミシュランSX-GT(アフターマーケット品はすでに絶版)の乗り心地が素晴らしい。ヘナヘナのソフト系ではもちろんないし、かといってガチガチのハード系でもまたなくて。クルマ側の履きこなし能力もアップしてはいるんだろうけど、とにかく快適だしトバせばしっかりついてくるしで最高。例によってというか、タイヤがシュパーッとキレイな真円で回る感じはミシュランならでは。

 ヘンな話、このSX-GTのアジを堪能するために156JTSを買うっていうのもアリだとワタシは思う。ちなみにアフターマーケット向けSX-GTの後継モデルにあたるパイロット・エグザルトはギョーカイ内の知人によると「ヤスモンですよアレ」ということだったので、メガーヌ用の次のタイヤをそろそろ決めないといけないモリケイタはちょっと困っている。

  あとナニ? あエンジン。JTS、ヨカッタですよ。何年か前フィアットが三菱GDIの技術をいだだくとかなんとかっていう話があったんですごく心配してたんだけど、出てみたらさすがイタ公というかね。直噴は直噴でも、リーンバーン=希薄燃焼になるのは1200rpm以下つまり実質アイドリング付近だけだから被害なし。スカスカなトルクとか、そのスカスカなトルクが突然太くなったときのイヤな段つきとか、そういうのを心配しなくていい。
 だいたい、JTSのSってストイキオメトリー、つまり理論空燃費のSだから。空気とガソリンの割合が、質量比で14・7対1とか。要するに、「リーンバーンでヘンなことにはなってないから心配すんな」っていうメッセージをちゃんとエンジン名にこめている。リーンバーンはアイドリング燃費の低減にだけつかって、でもって走ってるときはストイキ燃焼でちゃんとトルクを出しつつ排ガス浄化も理想的にやると。やっぱ、わかってるねー。

「ツインスパーク時代と較べると高回転域にじゃっかん濁りが……」みたいなインプレがどっかの雑誌にあったけど、それはワタシ、わかりまへんでした。直接較べたら違ったのかもしれないけど。もっとも、たとえそうだったとしても、JTSに関しては「ヘンなエンジンになってなくてヨカッタ!」のメデタさのほうがずっと強いと思う。そこらの4気筒をモノともしないキモチよさは依然としてちゃんとあったし、そもそも低中回転域までのトルクの厚さでたっぷり満足できるし(運転しやすいよー)。だから心配すんな。

 ということで最新156のJTSのいいかげんな試乗記でした。あーナニ? GTA? こないだサーキットで何週か乗ったらヨカッタですよ。座っただけで普通の156とは明らかにモノが違うありがたみバリバリだし、走ったら走ったですごく安全なジャジャ馬だし。公道だとジャジャ馬っぽさはまず出ない(というか普通の人は出せない)からひたすら最高でしょう。「これ買える人はうらやましいな」って思ったですよ。ということで。



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