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キズよ、サラバ! ―完結篇―
スプレーに慣れる! がテーマだった前回、いかがだったでしょうか。うまくいきましたか?
 さて、今回はいよいよ完結篇。バリッと仕上げてお肌ツルツル! ピカピカ! をめざしましょう。
 そこで今回のポイント。とにかく「やさしく、じっくり」です。
デリケートな塗装面をいたわるように、ソフトな作業を心掛け、しかも慎重に少しずつ、です。
「急いては事を仕損じる」
と、つぶやきながら、さぁ、作業開始!!
   


 前回、一応の完成を見た塗装面。気になるキズは隠れたけれど、ん?なんだかちょっと違う?イマイチ艶も出てないしゴミやホコリが!!
いわゆる柚子肌と呼ばれる状態です。スプレー直後に比べ、乾燥した塗装面がデコボコしてしまっています。
デコボコの具合にもよりますが、せっかくここまでやったなら、もうワンランク上の仕上げにチャレンジ。
なめらかな塗装面に仕上げましょう。

 まずは耐水ペーパーの出番。
その名の通り、水をつけて使用します。(水分がヤスリ目に削りカスを詰めない役目をします。)
塗装面を研磨する場合、均一な力加減が重要。
できるだけ平均的に磨けるよう、ペーパーにスポンジ等を裏打ちして簡単な磨き板を作ってみましょう。
ペーパーはまずは1000番位から。段階を追って1500番、2000番等の極細目のものを使用。いきなりガシガシ、力いっぱい削らないで!!
まずはやさしく、そっと表面を撫でるようにペーパーをあててください。

 ペーパーをかける目的は、表面をなめらかにするため。デコボコした塗装面を整える時はそんなイメージで作業してください。
ペーパーの目詰まりを防ぐため、塗装面、ペーパー面それぞれにたっぷりと水分を与えてください。

 塗装面をやさしく撫でるようにペーパーをあてます。
縦、横の直線的な動きではなく、やわらかく曲線を描く様にペーパーを動かしてください。
まずは試しに10回、円を描くように動かし、力の入れ具合と削れ具合の目安をつかんでください。
最初は慎重過ぎるほど慎重にトライ。
なかなか削れなくてイライラ!  気持ちはわかりますがまずは落ち着いて、落ち着いて。
一旦削れ始めると意外なほどサクサクッと削れてしまいます。とにかく慎重に。

 しばらくするとペーパーの動きが重くなってくるような
感覚があります。こまめに塗装面の状態を確認しながら、水分を補給。塗装面、ペーパー面の削りカスをキレイな状態に保ってください。
また、削れ具合や、塗装面の状態によってはペーパーの番手を変えてみてください。
また、塗装面に付着してしまったゴミやホコリもペーパーがけで取り除いて下さい。
ただし、ゴミを取り除こう! なんて意気込んで集中的にゴミを攻めると、力が入り過ぎて下地が....。
あくまでも全体的にサラッと削ってください。

塗装面全体が平均的なつや消し状態になったらペーパーがけはおしまい。
あまり欲張らず、もうちょっとかな?くらいで止めておくのがポイント。
削り過ぎて下地が出てしまった!! なんて事になる前に、引き際が肝心。

ついに、仕上げの最終段階。コンパウンドで艶を出しましょう。
市販のコンパウンドを用意してください。
コンパウンドにも、含まれる研磨剤の細かさで何種類かあります。
荒磨き、中磨き、仕上用と3種類くらい用意してみてください。
ここでも慎重に、まずは中磨きくらいのもので様子を見てください。

やわらかな布を用意しソフトに、ソフトに磨きます。
決してゴシゴシ擦るような磨き方しないでくださいね。

※指先には意外なほど力がかかっています。
力が一ヶ所に集中しないよう意識して磨いてください。

※こまめに塗装面の状態を確認しながら、コンパウンドが
乾燥しはじめたら一旦拭き取り、新しいコンパウンドで磨いてください。

コンパウンドを拭きあげて完成。
どうでしょう?ピカピカ素肌の出来映えは!!
全体に平均的なツヤが出たらOKです。
ペーパー目や、コンパウンド目が気になる方はもう少しだけ上記の工程を繰り返してください。
でも、くれぐれも、慎重に。

比べてみてください。
スプレー吹きっぱなしの粗い面が、艶やかでなめらかな面に生まれ変わりました。
本当はスプレーのテクニックでトロッとした面を完成させ、ペーパー、コンパウンドはちょっとした修正に、っていうのが理想ですが、まずはスプレーに慣れるところからスタートの今回、ヨシとしましょう!

緊急事態発生!!
さて、前回未解決の難問をスッキリさせましょう。
画像をご覧ください。吹きすぎです。 いわゆるタレといわれる現象ですね。
もうちょっと、もうちょっとだけ...なんて吹いていると、気が付いたときには.......
うーん、こうなってしまったら......どうしましょう。
大丈夫、ちゃんと手は打てます。
まだスプレーを吹きたてで、塗料がまさに流れている! という状態の場合、比較的容易に修復可能です。
いわゆる普通のティッシュを用意してください。
2枚重ねになっているティッシュを薄い1枚に引き剥がし、おもむろに流れる塗料に!
ジワジワとティッシュに余分な塗料を吸い取らせてください。
塗料は粘度があるため水分を吸い取るように、というわけにはいきませんが、ジワジワという感じで吸い取られます。

※時間が経って乾きかけてしまっている場合、この方法は使えません。完全に乾燥するのを待って、ペーパーがけです。
ここまでくればしめたもの。
充分な乾燥を待ち、デコボコをペーパーでならしコンパウンドがけしてください。

お疲れ様でした!バッチリ仕上がりましたか?
もう、ギラギラ、眩しいくらいの輝き?
多少の色の違いなんて、あの悲しいキズに比べればどうってことありませんね。
なによりもこの充実感、満足感。クルマイジリって本当に楽しいですね。



Do It Yourself コーナーでは「こんなことをやってほしい」、「これを付けてみて!」等々、皆様からのリクエストをお待ちしております。
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